法律・制度 改正内容
雇用保険 雇用保険料率の引き下げ予定
平成28年4月1日以降の失業等給付の雇用保険料率を
労働者負担・事業主負担ともに1/1000ずつ引き下げる方向で、
法律案が国会に提出されました。 国会で成立した場合、平成28年4月1日から
平成29年3月31日までの雇用保険料率は下記の通りとなる予定です。
()内は、平成27年度の料率です
● 一般の事業
労働者負担 (5 /1000) ⇒ 4/1000
事業主負担 (8.5/1000) ⇒ 7/1000
合計 (13.5/1000) ⇒ 11/1000
● 農林水産・清酒製造の事業
労働者負担 (6 /1000) ⇒ 5/1000
事業主負担 (9.5/1000) ⇒ 8/1000
合計 (15.5/1000) ⇒ 13/1000
● 建設の事業
労働者負担 (6 /1000) ⇒ 5/1000
事業主負担 (10.5/1000) ⇒ 9/1000
合計 (16.5/1000) ⇒ 14/1000
平成28年度の協会けんぽの保険料率改定
平成28年度の協会けんぽの健康保険料率は、
本年3月分(4月納付分)からの適用となります。
介護保険料率に変更はありません。
都道府県ごとに健康保険料率が異なりますので、ご注意ください。
※40歳から64歳までの方(介護保険第2号被保険者)は、
健康保険の料率に、全国一律の介護保険料率(1.58%)が加算されます。
※変更後の健康保険料率と介護保険料率の適用は、
一般の被保険者は3月分(4月納付分)、
任意継続被保険者及び日雇特例被保険者は4月分(4月納付分)からとなります。
都道府県ごとの健康保険料率を確認し、
4月支給の給与計算を行う際に、
保険料控除額が改定後の額となっているか確認を行いましょう。
傷病手当金、出産手当金の支給額が見直し
平成28年4月1日より傷病手当金と出産手当金の日額の計算方法が、
原則として過去1年間の平均で計算するように変更になります。
これにより、過去1年間の標準報酬月額に変動がある人については、
休業を行なうときの標準報酬月額の計算が、実際に受けることのできる日額の
計算と異なることになり、受給額の説明は慎重に行なう必要が出てきます。
★ 傷病手当金・出産手当金の給付額の計算方法
平成28年3月31日までの1日当たりの支給金額=休んだ日の標準報酬月額】÷30日÷3×2
平成28年4月1日からの1日当たりの支給金額=
【支給開始日*以前の継続した12ヶ月間の隔月の標準報酬月額を平均した額】÷30日÷3×2
*支給開始日は、一番最初に給付が支給された日のことです。平成28年4月1日ではありません。
★ 現在、傷病手当金・出産手当金を受給している方で、4月1日以降も受給する方については、
新しい計算方法と受給額が変更となることをお知らせしてください。
★ 傷病手当金と出産手当金は、不正受給対策のため、その支給額に用いる標準報酬月額の決定方法に
ついて従来から見直しが検討されていました。
これについて、「持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法
律」が改正され、変更されることが決定しました。
健康保険法 標準報酬月額と累計標準賞与額の上限変更
平成28年4月から健康保険及び船員保険の標準報酬月額の上限及び
累計標準賞与額の上限が変更になります。
(1)健康保険法及び船員保険法における現在の標準報酬月額の最高等級(47級121万円)
の上に3等級が追加され(50等級135.5万円)上限が引き上げられます。
(2)健康保険法及び船員保険法における年度の累計標準賞与額の上限が
540万円から573万円に引き上げられます。